ビル業界トピックス

家事の宅配サービス「カジタク」小規模オフィス内での清掃業務 穏やかに増加

 イオングループのアクティア(東京都中央区)は、家事の宅配サービス「カジタク」を展開している。最近は法人からの依頼も増えており、小規模オフィス内での清掃業務が増加傾向にある。

 アクティアの前身であるカジタク(現在はブランド名称として継承)は2008年に設立。マンション住人への宅配クリーニングから始まった。2011年にイオンディライト(東京都千代田区)の子会社となり、イオングループ傘下に。2020年2月に会社分割を行い、現在のアクティアとなり、2023年には親会社の異動によりイオンリテール(千葉市美浜区)の子会社となった。 主な事業が「ハウスクリーニング」、「宅配クリーニング」、「家事代行」の3つ。その中でも「ハウスクリーニング」事業の占有が高い。また依頼件数の8~9割が一般家庭で、残り1割が法人からの依頼となる。

 ハウスクリーニングはエアコンクリーニングをはじめ、レンジフード(換気扇)、キッチン・台所、浴室・浴槽、トイレ・洗面所、窓サッシ・網戸など対象範囲は多岐にわたる。住宅内の清掃や整理整頓を専門とするスタッフ(提携するサプライヤーのスタッフ)が現場に駆け付け、専門の技術や道具を用いて徹底的に掃除を行う。サービスは分かりやすい一律料金で、定期清掃や特定箇所の掃除、引っ越し後の片付けなど、多様なニーズにも対応できる。忙しい人や掃除が苦手な人にとって便利な選択肢だ。一方家事代行はプロのスタッフが定期的に掃除を実施。忙しい人の時間の有効利用の手助け、また別サービスにはなるが、収納のプロによる部屋の使い方なども学べる。

 マーケティング統括部 品質管理グループの上田律樹氏は「イオングループの店舗をはじめ、販売チャネルを多数抱えていることは大きな強みで、全国規模で対応できることも特徴です。また安心感や信頼感も当社のアピールポイントです。新しいスタッフや提携先の企業には全国同じサービスが提供できるよう研修制度を設けており、均等の品質をしっかりと保証・提供できる環境を備えています。これらの仕組みを維持してきたからこそ、利用者の満足度向上に繋がっていると思います」と自社の強みを力説した。

 不動産業界に関しては、空き家の見守りサービスや退去後・入居前における空室清掃も行っている。引っ越しの増える繁忙期や提携先の企業によっては、直ぐに対応は難しいかもしれない。それでも需要は伸びており、一般家庭向けだけでなく今後は法人向けにも注力していく姿勢だ。上田氏は「『ハウスクリーニング』事業は、誰でも手軽に始めることが可能なサービスなので昨今増えていると考えられますが、『スタッフがしっかりとしたスキルを持っていること』、『万が一のトラブルも含めて対処できること』は利用者の安心感に直結します。今後もお客様のニーズに応えながら、サービスのラインアップも拡充させて展開していきます」と語った。

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