中央日本土地建物（東京都千代田区）が、港区西新橋に木造化・木質化オフィスビルを開発する。７月に着工し、２０２６年３月の竣工を予定している。
「（仮称）西新橋一丁目プロジェクト」は、中央日本土地建物グループが展開する中規模オフィスビル「ＲＥＶＺＯ」の第５弾。建物の柱や天井、外壁・内壁などに木材を使用し、「木の柔らかさ、温かみ」が感じられるオフィス空間とする。国産の木材を中心に使用し、建材の一部には同社グループの保有林の木材を使用する計画。
建物は延床面積２６２３・３５㎡、敷地面積３３８・４４㎡、鉄骨造木造地上１０階のオフィスビル。構造の一部に耐火集成材の木造柱を採用した木造混構造のビルで、貸室天井にはＣＬＴ（直交集成材）を使用するなど、内外装材の各所に木材を採用する。木材使用量は約１３２㎥を予定し、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律（クリーンウッド法）」に則した「産地認証」を取得した木材など、森林の持続可能性に配慮された国産木材を積極的に使用。構造木材に貯蔵されるＣＯ２は約８４ｔを想定している。
エントランス、貸室バルコニー、屋上テラスには植栽も配し、木質素材の魅力である柔らかさや温かみをワーカーが直接手に触れ、感じられる、快適なワークプレイスを目指すという。
中央日本土地建物では、オフィスにおける対面コミュニケーションの価値や出社することの意義が改めて見直される中、「ＲＥＶＺＯ」の特徴である開閉可能な窓や植栽豊かなバルコニーなど、オフィスにいながら光・風・緑を感じられる空間に加え、本計画では木造化・木質化によって、はたらく「人」や「環境」を重視した新たなワークスペースの価値創出とともに、オフィス開発における脱炭素社会への貢献に挑戦するとしている。