日本オーチス・エレベータ(東京都中央区、日本オーチス)は、昨年12月13~15日に掛けて「東京ビッグサイト」で開催された先端技術展「JAPAN BUILD TOKYO」にブース出展した。
日本オーチスはエレベーターおよびエスカレーターの新設・据付・保守・改修を一貫して扱うオーチス・ワールドワイド・コーポレーションの日本法人。ブースでは、デジタル接続機能を内蔵した最新の「Gen3エレベーター」を展示。その他にIoTベースのリモートメンテナンス・ソリューションであるOtis ONEサービス、eViewRエレベーター映像表示システム、スマートフォンと連携するeCall Plusアプリ、Otis Integrated Dispatch技術を使ったロボット連動など、建物の所有者や施設管理者、利用者に役立つ、垂直輸送における最新のコネクテッド・ソリューションを紹介した。
同年夏に発売開始した、デジタル接続機能内蔵のGen3エレベーター。IoTを用いてエレベーターの健全性や性能を24時間365日リアルタイムで監視可能。クラウド上で情報収集と分析を行える。Otis ONEサービスによる遠隔点検・管理機能を通じて、故障修理時では、より安全で迅速な保守サービスも可能。乗客も見据えた、エレベーター運転時間の最大化も実現した。
またかご内に設置されたeViewエレベーター映像表示システムでは、娯楽情報などを表示。建物内のお知らせ、地域の天気、ニュース、動画などを見ることができる。緊急時には双方向ビデオ通話で24時間365日対応のOTISLINER カスタマーサポートと接続。救助が到着するまで、乗客に安心感を提供することができる。加えてeCall Plusアプリにより、乗客はスマートフォンを使って事前にエレベーターの呼び出しが可能。待ち時間を短縮することができ、衛生面でも安心して利用できる。ちなみに衛生面では他に、タッチレスのホールボタンと操作盤、抗菌仕様の照明・手すり、空気清浄装置の採用なども挙げられる。
またクラウドベースのアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)であるOtis Integrated Dispatch 技術により、エレベーターと自走ロボットの連携も可能である。14日に行われたメディア向けの説明会では、実際に清掃ロボットを使用しての運用方法が紹介された。清掃ロボットは既存ロボットでも対応可能で、昨今導入が進む清掃ロボットや警備ロボットとの相互運用に積極的な姿勢をアピールした。
当日はティボー・ルフェビュール社長も登壇し、自ら機能性や利便性について説明した。ルフェビュール社長は「日本オーチスは、お客様の満足度と乗客の体験を向上させるため、技術革新とデジタル革新に取り組んでいます。JAPAN BUILD TOKYOでご紹介したOtis ONE技術が搭載されたGen3エレベーターは、既存の建物の改修や都市の設計の鍵となるスマート・ソリューションとなります」と語った。