日本リサイクルカーペット協会(東京都千代田区)が11月1日に設立された。サステナブルな社会とサーキュラーエコノミーの実現に向けて、リサイクルカーペットの普及促進を目的に活動する。
同協会は「足もとから、はじめよう。」をスローガンに設立。タイルカーペットの資源循環を加速させていくことで、現在約20%のリサイクルタイルカーペットの市場シェアを2025年までに50%へ引き上げる。更に100%循環も目指すとのこと。主な活動内容は、タイルカーペットの水平循環バリューチェーン全体でのGHG排出量削減に関する検討。リサイクルカーペットに関する品質基準の設定及び標準化の推進。協会の定める品質基準を満たしたリサイクルカーペットに対する認定マークの付与。更にリサイクルカーペットの普及促進に向けた情報発信やイベント等の実施である。参加企業数は設立時点で約40社だが、年内には200社の加盟を目指す。主な会員企業はリサイクルカーペットを製造販売するメーカー。デベロッパーや施工会社といったカーペットのユーザー。使用済みカーペットを処分する産業廃棄物処理事業者。カーペットの水平循環リサイクル実施する素材メーカー。グリーンファイナンスに積極的な金融機関などだ。
現在タイルカーペットは年間約2500~3000万㎡が生産・販売されている。加えて首都圏を中心に、年間500万㎡が水平循環リサイクルされている。同リサイクルは2002年に開始され、22年までに5630万㎡の実績を持つ。目指すのは、一度限りのリサイクルではなく持続可能なリサイクル。そのためには可能な限り、「素材分離」を行うことが絶対条件だ。タイルカーペットには複数のプラスチック素材が使用されており、大まかにナイロンの繊維と塩化ビニル樹脂で分けられる。この2つを分離させ、更に使用済みカーペットから再生した塩化ビニル樹脂は石油由来原料対比96%削減が可能。これら再生素材をタイルカーペットの原料として利用することで、CO2削減を進めていく。